ああそういう手があったのか

2014年04月16日

中三英語、現在完了「継続」に突入。導入はまず成功しました。現在完了は日本語の概念にない用法なので導入時の概念理解が肝です。なかなか興味を持って解説を聞いてくれます。特に中三Bクラス。単語テストも全員が満点で合格。すばらしい!Aクラスも全員合格はしていますが、気を抜かないように。

さて、それはさておき。授業では思想・信条に関わる意見は言いませんが、最近思ったことを書きます。

憲法9条がノーベル平和賞候補にノミネートされたそうです。「戦争をしない」というより「できない」という理念を表す9条は戦後約70年間不戦を貫いてきた日本の誇りだと僕は個人的に思っています。実際ヨーロッパや中東諸国では9条は私たちが思っているよりはるかに認知され、尊敬されています。これは本当の話。ところが最近、解釈次第で集団的自衛権の行使も可能だなどと正気の沙汰とは思えない雰囲気があるようです。9条って「憲法」ですよ!?憲法は権力の暴走から私たちを守ってくれる最終的な拠り所です。それが解釈のしかたで変更可能だとしたら、そんなもの民主国家ではありません。絶対王政や独裁国家と何ら変わらない。戦争なぞ絶対したくない。どんなにタカ派で勇ましいひとでも戦争はしないに越したことはないと思っているはずです。ちょっと円安と株高になったぐらいで自分たちにとって最も大切なものを簡単に差し出すなぞ、人がいいのを通り越して間抜け以外のなにものでもないと考えます。

これからの流れとしては、特定機密保護法(公布済み)で報道や言論を抑え、国家安全保障会議でデモ(デモは集会の自由として憲法で保証されています。立派な国民の権利です。)はテロ扱いでガンガン逮捕して反対しにくい世論をつくり→武器輸出三原則の見直し(予定)で他の国の戦争の手助けと武器の商売で外貨獲得→とくればもうそのころには「なあんか武器も売っちゃってるし、輸出産業で景気回復の手助けにもなってるみたいだしイ。でも戦争起こってないしイ、もう憲法9条とかって現代とずれちゃってきてるんじゃないのかなあ?」となるのは明らかです。これ、投資詐欺に合う典型的パターンです。ただし投資詐欺なら金ですみますが、これは人の魂にかかわることですが。

そういうわけで最近暗澹たる気持ちになることが多かったのですが、もし9条がノーベル平和賞を受賞したら、解釈も含めておいそれと手出しできなくなるでしょう。そんなことしたらノーベル文学賞受賞作家を拘束し続けているどっかの国と変わらない。日本が「戦争をできない国」であり続けるための強力な後ろ盾となるはずです。こんなやりかたもあるのかと、随分爽快な気分になりました。

実際に9条がノーベル平和賞を受賞する可能性は極端に低いと思いますが、こういう発想をする人がいるのを知ると明るい気持ちになります。

僕も国英の授業で違う発想から、よりわかりやすい説明ができないものかと考えてみよう!