冬の嵐の夜に~雑談~

2017年01月14日

受験日が近づくなかではあるが、堀居先生にお願いし、一日お休みをいただき田舎に帰ってきた。

母の葬儀からまだ二ヶ月も経っていないが、田舎の空気はなにか何十年ぶりに嗅いだような懐かしさで迎えてくれた。

母の50日祭、母の墓石・・・田舎の父とその相談のためである。

 

父は家では寡黙な人であった・・・父も教員であった。それも超一流である・・・その手腕を買われ教頭から一時期文部省の役人になり、その後校長を勤めあげた人物である。

その父は、家では別の顔をしていた。父と楽しく会話した記憶が無いのである。

この年になり、日々生徒と話しまくる日々を過ごすと、私も家では寡黙である・・・

父も当時はそうであったのであろうと、今は思える・・・

 

普段話すことの無い父と、今日はほぼ一日いろいろなことを話した・・・当然話し手は父で、私は父の一語一句を聞き逃さないように集中して聞いていた。私と違い、父の話は言葉の使い方が旨く、とても興味深いものであった。

その父との話のなかで、生徒に対する指導者の心構え聞くことができた。

特に心に残った言葉が『その地で咲きなさい・・・』と言う言葉である。

私自身の仕事も、今後生徒が迎える受験においても、その努力の果てにたどり着く地は、一人一人いろいろであろう・・・

いかなる地においても、その地で根を下ろし、小さかろうが、大輪であろうが・・・

 

先生の努力は必ず生徒の気持ちに影響を与え、その生徒の努力を見ると先生はさらなる高みを目指す・・・

 

 

父がこれほど私の前で話続けるのは、生まれてきて初めてであった・・・

 

外は嵐である。波音は家を揺らす・・・

ただ、今日の嵐は心地よい・・・

 

月曜日からまた頑張れる・・・